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自分を特徴づける要素に
  • 中国好き
  • 転職しまくり会社員をやめている
  • 歳の差婚
  • 子育てしている
  • 夫婦別姓のために離婚届を出して事実婚にしている
といったものがある。

SNSが好きでいつも近況を吐き出しているため、上記の特徴を把握してくれている友人も多い。

そんなわけで先日、結婚相談所を経営する立川智也さん主催/稻川静弁護士が講師の「選択的夫婦別姓の勉強会」に誘われて参加してきました。

次回も企画がありそうなので気になる方は私まっかちんまでご連絡くださいませ(まだ何も決まっていませんが)。


■わたしが夫婦別姓のため事実婚を選んだ理由とそれまでの過程

わたしは2011年6月に入籍して、2015年3月に離婚届を出して事実婚に切り替えている。もうちょっと他の出来事を書き加えるとこんな感じ。

2011年6月 入籍
2012年7月 出産
2012年9月 退職(夫の扶養に入る)
2014年6月 再就職(夫の扶養はずれる)
2015年3月 離婚届提出→ここから事実婚
2015年6月 パスポートの更新
2016年4月 息子が認可保育園に転園

自分が事実婚を選択したのは、自分の姓(山浦)をすべての場面で使いたかったから。夫が山浦になるのであれば入籍することには躊躇はないけれど、夫はそれを望まなかった。

当時の勤務先は特に仕事の実績にひもづいたものでなくても「通称」でどうぞ、というスタンスだったので、職場では何も問題はなかった。それでも給与明細に記載される名前や病院での呼称が山浦でないことはどうしても違和感しかなかった。

山浦の跡取りが必要だ!という願望や事情はわたしには存在しておらず、単純に自分を表すラベルが異なるものになるのが我慢できなかった。離婚届を提出し事実婚に切り替えることに踏み切った理由は、会社員を再開したため経済的に自立できていたのと、パスポートの更新が迫っておりここで山浦姓を取り戻しておかないと自分は山浦でなくなるという危機感があったからだった。

■勉強会の内容

「事実婚ってことは結婚してないってこと?浮気とか浮気にカウントされないの?」っていう質問をいただくことがあるのだけど、そういうわけではありません。

勉強会では、実際のところ事実婚を選ぶとどういう不利益が起こりうるのか、そもそもどうして同姓婚が基本となったのか、離婚した後の姓の扱い、これまでの訴訟について、選択的夫婦別姓制度が法制化されることはあるのか…などなど、弁護士の稻川先生(もとい高校同級生のいなちゃん)が講義してくれました。

今日本で「完璧な」夫婦別姓を実行しようとしたら、選べる道は事実婚だけ。通称利用を別姓にカウントする方もいるかもしれないけど、後述の理由でわたしはそれは夫婦別姓ではないと思っている。法律婚と事実婚で配偶者の権利には差異があるし、それが世の中で問題提起されている一つの理由なんだと思う。事実婚の場合、税法上は配偶者になれない=税金の優遇が受けられない。

自分が事実婚を躊躇なく選べたのは、裏を返せば自分の経済力に自信があったからだ。「俺、保育園に迎えとか行けないし子供が熱出しても休めないし、あなたが子育てのための切り札でいて。時短でいて」なんて要求されてそれを飲んでいたら、わたしには今みたいな規模の金額を稼ぐ能力は備わっていなかっただろう。離婚届を出すという行動には出られなかったかもしれない。(まあそんなこと言われていたら子育てのパートナーとしての夫のクビを切って、別の意味で離婚届を出したかもしれないけど)

自分は事実婚で夫婦別姓を実行しているからこそ、主催の立川さんの「夫婦別姓を望む人たちの中でも、それを求める理由はそれぞれ違うんだよね」という意見は忘れてはいけないなと感じました。みんながみんな、税法上のメリットと自分の姓の独立を求めて選択的夫婦別姓を求めているわけではない、はず。

わたしはただただ自分の名前が使いたい。跡継ぎもいらないし、遺産相続の権利もいらない。でも実際問題、経済的に夫かわたしのどちらかが扶養に入った方が有利という場面にでくわしたら名前をとるか実利をとるか悩みそう。そう考えている。一方で、わたしが重視していない婚姻関係の側面を求めて、選択的夫婦別姓を求めている人もいるはず。

といってもやはり納税の側面は無視できない問題らしく、勉強会ではならばマイナンバー制度が完備されれば夫婦同姓制度を続ける理由も薄れ、選択的夫婦別姓の実現に近づくのでは、みたいな意見もありましたが、果たして。

選択的夫婦別姓の実現のプロセスとして稻川先生は「戸籍に別姓の配偶者をどう記載するか」を気にかけていたが、自分としては「戸籍の形態はどちらでもいいので、配偶者としてのメリットをパートナーである自分に与えてくれ」という感じでした。法律に親しい人とそうでない自分、見ている世界の違いを感じて面白かったです。

■ところで事実婚ってなんですか?

勉強会とは直接関係ないものもあるのだけど、最後によく聞かれる質問と事実婚って何って方に簡単に情報共有を。

  1. 不倫してもいいの? →だめです。法律婚(婚姻届出している夫婦)と一緒で慰謝料とか発生するらしいです。
  2. 保育園はシングルマザーとして扱われて有利だったりする? →全然ないです。保育園では「子供の保育担当者が家庭にいない理由」を住民票で同一世帯のひとの勤務状況から確認します。自分はそうじゃないから断言できないけど、シングルマザーとして保育園の入園のための点数に加点されるのは、一つの世帯に母親と子供しかいない場合だと思います。
  3. 事実婚は何が法律婚と違うの? →配偶者控除が受けられません(年収の上限を超えている場合はあまり関係ない)、それと遺産の相続ができないらしいです(公正証書をつくれば大丈夫らしいです、わたしはやっていません)
  4. 事実婚以外で夫婦別姓にできるんじゃないの? →通称が広く使えるようになっているようだから、それを別姓とみなすならできると言えるのかも。でも保険証や運転免許証といった公的に有効な身分証に、通称は使えません(特別なケースではパスポートに適用されるらしいとどこかで見ましたが一般人では無理でしょう)

●自分の体験談は ここ↓ にもまとめてあります。気になる方覗いてみてね!
夫婦別姓にしたくて離婚届を出した。