
久しぶりにアルバムを購入した。
宇多田ヒカルのファントーム。
発売日には遅れたけれども。
高校生のとき、宇多田ヒカルのCDは全部買っていた。(資金がなかったのもあって、それ以外の音楽はレンタルで借りてMDに落としていた。)
田舎の中高生らしく、発売日に自転車を15分漕いでシングルCDも購入しにいったし、友達のお兄さんだか誰だかからツタヤのポスターをもらってよろこんで部屋に貼っていたこともあった。
宇多田ヒカルの作品の素晴らしいところは、恋愛だけじゃなくて人間対人間の愛をうたっているところにあると思う。それと母親への想い。今回のアルバムには親としての子どもへの想いもあると感じた。
一曲目、「道」を聴くときいつも、わたしは自分の息子のことを思い浮かべる。わたしは彼にとって、この歌詞の中の「あなた」になりたい。
自分で決めなきゃいけないこと、だけど決められないとき、心の中で「あなた」に問いかける。心の中にいつも「あなた」がいる。一人で進む時にも「あなた」の声が聞こえる。
この歌詞が、母親としてのわたしの気持ちに重なる。わたしは息子が困った時、話を聞いて気持ちに寄り添い励ます存在でいたいから。
だけど、わたしはきっと息子にとって、唯一絶対の「あなた」にはならないようにつとめると思う。
わたしは息子に教えたい、心の中にはたくさんの「あなた」に住んでもらうことができるということ。たくさんの「あなた」がいることは幸せだということ。
なるべく「あなた」を、たくさんみつけてくれますように。
そのやり方を教えることが、わたしのやるべきことだと思っている。
ファントーム、最高です。
宇多田ヒカルに興味のない方も、母親に対する葛藤も子どももいない方も、ぜひ。
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