大学の先輩がFacebookで勧めてらっしゃったので、購入しました。

その先輩はFacebook上で著者の高山さんとつながっていて、先輩のFacebook投稿にコメントしたところご本人からもぜひ読んでとご返信をいただきました。
(読者を大切にしてらっしゃるんだなーと感じました。本書を読んでその動機づけとなる高山さんの思考もよくわかりました。)

わたし自身はどちらかというとガンには縁がない方だと思うのだけど、高山さんはご自分の娘さんが小さい時に発症したということはブログか何かで知っていたので、
息子のいる自分がいつか思いがけない事態になったときの心構えも学べるかな、という気持ちで手に取りました。

長期の入院で離れていても家族は家族とお互いに感じられたということ、娘さんが成人するまでは健康で生きるとつよく決心していたことなど、わたし自身は入院したことはないけれど、共感できるような気持ちがします。


またガン治療というとお金がないと対応できない、都内の病院は特別なコネクションがないと診察してもらえないというのは誤解だとわかります。自己負担の限度額もあるようなので、もしガンになったとしても、冷静に対処方法を考え選択していくこと、そのための判断材料は患者側でも取得しようと努力することが大切だということ、非常に納得でした。心に刻んでおこう。


高山さんの周囲の医師は、医師が病を治すのではなく、医師の力を借りて患者自身が病気を治すのだということをおっしゃっていたそうです。
かけはなれたシチュエーションとは思いますが、出産に臨む際の助産師、産科医のことばとぴったりかさなる考えだと思いました。(出産前の教室で、子どもを産むのはあなたで医療スタッフは力を貸す存在というような講義を受けたのです。)


本書にはその他にもガン治療の具体的な方法、入院中の快適な過ごし方のためのいくつもの提案、セカンドオピニオンというものの位置付け、骨髄移植の移植後について、「思考は実現化する」という考え方について、また近藤誠医師の主張についての意見など、ガン患者当事者でなくても勉強になる内容がたくさんでした。
まだ手に取ったことのない方は、ぜひ。