■人に迷惑をかけるのは愛してほしいから

暴走族の迷惑行為は「愛してくれ」のメッセージ、の意味が、ここのところよくわかる。

Conobieの連載で、癇癪を起こして叩いてきてしまう子供に対して、「どんなに叩いても絶対きらいにならないから大丈夫」と言って落ち着かせてあげる、というエピソードが載っていた。子供の、というか大人も含め人の、求めてるものと思考回路を的確におさえていて、なおかつ気持ちを満たすことのできる対処法だと思ったし、実際ものすごく参考になった。

程度の差こそあれ、人はみんなそのままの自分を肯定して欲しいのだと思う。たとえ変わることが必要だとしても、取り急ぎ現状を肯定してそのままで大丈夫、わたしはあなたが好きと言ってくれる誰かが、必要なんだと思う。


■たちゅごん4歳10ヶ月の場合。

今朝、息子のたちゅごんに、服、片付けてよ、と言った。

我が家では、軽いカゴをカラーボックスに差し込んだものを子供用のタンスとしていて、そこに自分で服をしまうようにしている。綺麗にたたまずただ突っ込むだけのこともしばしばだが。
(ちなみにこのタンスのことはConobieでも紹介しています→自分で服を選び、着替えるように!こどものやりたい気持ちを大切にする我が家の工夫

するとたちゅごんは、服を、彼の部屋にしているリビングわきの和室に並べ始めた。最終的に10枚くらいを並べて、不機嫌そうな顔でそこに立っていた。

どうやらわたしの言い方が冷たかったので、機嫌を損ねていたらしい。

ちらかしてないで早くボックスに入れなさい、と言うことは簡単だったのだけど、前日読んだエピソードが頭に残っていた。

わたしは、抱きしめたいからこっちにきて欲しいと食卓から声をかけた。たちゅごんは、とぼとぼと寄ってきてくれた。

お部屋どんなにぐちゃぐちゃにしても。ママはたちゅごんが好きだよ、と伝えると、だってママの言い方がやだったんだもん、と教えてくれた。

それはごめんね、でもお片付けしてほしかったんだとわたしは言った。たちゅごんはそれからゆっくりと、たたみの上の服をたたんでしまっていた。


■できればかわいい要求の時点で満たしたい。

暴走族も不登校も摂食障害もリストカットも、「こんなわたしだけど、愛してください」という表現の一つなのは確かなのだと、5歳児の小さなレジスタンスから確信した。

列挙したような行動が愛を求めてるなんて、驚くような表現、と感じたけれど。もしかしたらその手前には、もっと柔らかい語りかけが、あったのかもしれない。

たちゅごんから、愛をくれ、と言われたら、いつでも差し出せるようにしていたい。