登園に際し、サンマの蒲焼とツナ缶を持って走り出す、たちゅごん。
マンション脇は主要道路。車がびゅんびゅん。気が気じゃないけど、乗るって言うまであるかないと、勝手にベビーカーに乗せようもんなら暴れて落ちるし、結果走り出すので、無駄な試みはやめている。

カンヅメは途中からベビーカーのしたに入れていたのだが、ガソリンスタンドの前でまた取り出す。ほほえむ店員さん。そうだな、ここでおおらかに付き合えば美しい親子だな。早く会社に行きたい気持ちを、ぐっとこらえる。

なんとかベビーカーに乗って、保育園到着。靴を脱ぐ時においたカバンから、会社に持っていくつもりだった磁石(というのも、プラスチック製なので、たちゅごんが持ち歩き落とすと割れることが判明。昨日欠けたが修理し、今日早速会社に持っていくつもりで、カバンに入れていた。)を見つけて、かえるー、と言って手に持って階段を登り、2階へ向かったたちゅごん。

着替えなど所定の場所にセットしていると、かちゃん、と、昨日に続いて、割れる音。

がっかり、落胆と、怒り。怒ったって意味ないけど、昨日一日のだんなの時間調整の悪さが起因して寝不足なこともあって、イライラが抑えられず。もー、渡すんじゃなかったよ!と怒鳴る。

全部準備して、たちゅごんをみると、目をつぶっている。
眠いの?と声をかけながら、母に怒りをぶつけられてから、泣くなと言われてなのに涙が出て来てしまって苦しかった自分を思い出す。たちゅごんよりずっと大きい時の話だけど。

ごめんね、といって抱きしめる。
ごめんねごめんね、と何回も言う。
ネックレスがぶつかりそうで気になるので後ろに回す。
たちゅごんはやっぱり少し涙目な感じがする。
なんでこんなつまらないことで怒りを感じてしまうんだろう。

でも、たちゅごんにたくさんのものを落とされてそのうちの幾つかが壊れてそのうちの幾つかが床にキズを作って、家の中はだいたいいつもおもちゃが散らばってて、食後はテーブルのしたに食べかすがいっぱいで、
夜10時過ぎに予定を済ませて家に帰ってもう寝てるだろうと思ったら7時半までお昼寝しちゃって寝ないんだと困った顔でだんなが言うからシャワーも浴びずに添い寝して、案の定マスカラもそのままに夜中の二時になってて、顔だけ洗ったら朝4時まで寝付けなくなっちゃって。
いつ走り出すかヒヤヒヤしてる保育園の送りは一度もだんなはやるつもりがなくてお迎えも「お願い」したときだけだんなはやるけれど。

ぐるぐるぐるぐる、胸の中の思いが晴れない毎日、でも、たちゅごんはかわいくてわたし以外頼る術の無い存在だからあともう少しがんばれればいいなと思う、そんな飛び石連休の朝。